カタン:都市と騎士

Catan: Cities & Knights


3-4

プレイ人数

90+

プレイ時間

12+

推奨年齢

難易度

蛮族から騎士で都市を守る
『カタン』の拡張第2弾

開拓が進んだカタン島では、多くの都市が建てられ、交易品を産出し、繁栄を進めています。しかし、この島に目をつけた蛮族が船で迫ってきています。カタン島の人々は騎士を雇い、島を守るべき戦いに備えなくてはいけません。
都市を拡げ開発を進めるのか、騎士を雇い島を守るのか、多彩な戦略が生まれる究極のカタンです。

追加ルール 
初期配置

・開拓地2つではなく、開拓地1つと都市1つでゲームを開始します。

交易品

・山地、森林、牧草地に隣接する都市からは、資源1枚と交易品1枚が手に入ります。
 山地:貨幣、森林:紙、牧草地:布
・各交易品で都市を開発します。
 貨幣:政治力(青)、紙:科学力(緑)、布:経済力(黄)
・交渉/交換では資源カードのように扱うことができます。

城壁

・自分の都市の下に取り付けて使用します。
・城壁があると、盗賊がきた場合に安全な手札が2枚増えます。
(城壁が2つある場合、11枚までがセーフで、12枚以上だと半分にしなくてはいけません)

騎士

・蛮族と戦闘するために配備することができます。
・他プレイヤーと街道の取り合いを行うこともあります。
・騎士には2つの状態があり、ヘルメットで表されます。
 ヘルメットなし:非活動状態(アクション不可)
 ヘルメットあり:活動状態(アクション可)
・騎士の強さは、手に持つ旗の三角の数で表されます。
 1つ:小騎士、2つ:中騎士、3つ:大騎士

開発ボード

・交易品カードを使って都市を開発し、戦略カードを獲得したり、特殊な効果を得たりできます。
・各分野は1〜5までの5段階があります。
・ゲーム開始時は、全てのマーカーを裏向き配置します。(交易品の種類が見える側が上)

メトロポリス

・開発を進めると都市をメトロポリスにすることができます。
・全体で3つの都市しかなく、早い者勝ちです。
・メトロポリスは都市の勝利点を2増やします。

戦略カード

・都市を開発することによって獲得できるようになります。
・発展カードのようにゲームに変化を与えます。

蛮族

・カタン島に襲撃してきます。
・戦闘に負けると、プレイヤー1人の都市が開拓地に戻されてしまいます。

イベントダイスと赤いダイス

・3つのダイスを同時に振ります。
・イベントダイスは、蛮族の侵攻と戦略カードの獲得に影響します。
・赤ダイスは、戦略カードの獲得に影響します。
・資源の獲得には、赤と黄のダイスの出目の合計を使用します。

ゲームの準備 
基本セットの中で使用しないもの

・次のものは使用しません。
 発展カード
 建設コスト表
 最大騎士力ボーナスカード
 ダイス1個

ゲームボード

・通常通りに海フレームを組み立て、タイルを配置してボードを用意します。
・「蛮族の進路タイル」をボードの横に置きます。
・「蛮族コマ」を進路のスタート地点に置きます。

カードとカードトレイ

・カードトレイに各カードを種類別に分け、表向きで入れます。
・木材/鉱石/羊毛の3種類を1つのトレイに入れます。
・小麦/レンガの2種類とボーナスポイントカード「カタンの救世主」を同じトレイに入れます。
・「交易品カード」の3種類を1つのトレイに入れます。
・「戦略カード」の3種類を1つのトレイに入れます。
・カードトレイはゲームボードの近くに置きます。

プレイヤーコマ

・各プレイヤーは色を決め、次のコマを受け取ります。
 開拓地×5、都市×4、街道×15
 騎士×6、ヘルメット×6
 城壁×3、メトロポリス×3

開発ボード

・各プレイヤーは開発ボード1枚と開発マーカー15枚を受け取ります。
・開発マーカーは開発ボードの対応する位置に全て裏向きではめ込みます。(交易品の種類が見える側が上)

建設コスト表

・各プレイヤーは1枚受け取ります。

盗賊コマ

・砂漠タイルに置きます。

その他

・商人コマ、3色のダイス、ボーナスカード「最長交易路」をボードの近くに置きます。

スタートプレイヤー

・全員がダイスを赤と黄の2個のダイスを振り、一番大きい数字を出した人がスタートプレイヤーになります。

初期配置

[重要]
※小麦が必ず手に入るようにしましょう。
※交易品は3つの地形からのみ手に入ることを忘れないようにしましょう。

・スタートプレイヤーから時計回りで順番に、開拓地1つを置き、隣接するように街道1つを置きます。
・全員が置いたら、最後に開拓地を置いたプレイヤーから逆回りで、都市1つを置き、隣接するように街道1つを置きます。
・各プレイヤーは、自分の都市が隣接する全ての土地タイルから資源を1枚ずつ受け取ります。

ゲームの流れ 
ゲームの終了

・スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行います。
・手番ではダイスを振り、イベントの解決や資源の獲得を行います。
・その後、次のアクションを行うことができます。
 a) 資源/交易品の交換
 b) 街道/開拓地/都市の建設
 c) 城壁の建設
 d) 小騎士の配置、活動状態化
 e) 都市の開発
 f) 戦略カードの使用
 g) 騎士アクションの使用
・これを繰り返し、いずれかのプレイヤーが13点以上の勝利点を獲得するとゲームは終了します。

【ダイスを振る】

・ダイスを3つ同時に振ります。
・イベントダイスはイベントを決め、赤いダイスは戦略カードが手に入るかを決めます。
・赤と黄のダイスの合計値で資源を獲得できる土地が決まります。

《蛮族イベント》
・イベントダイスで船のマークが出ると、進路タイルの蛮族を1マス進めます。
・船が最後のマスに到達すると、蛮族はカタン島に上陸します。

《城門イベント》
・イベントダイスで城門のマークが出ると、戦略カードを獲得するチャンスがあります。
・獲得するには、その城門の色で都市を開発している必要があり、赤いダイスの目に対応する開発マーカーを持っていなくてはいけません。
・条件を満たしているプレイヤーは時計回りで、対応する色の戦略カードの山札から1枚ずつカードを引きます。
・一度に持てる戦略カードは4枚までです。

《戦略カードの獲得》
・獲得には次の条件があります。
 1. 都市の開発を1回以上行い、開発マーカーの赤いダイスが見えていること。
 2. イベントダイスで、開発している色と同じ城門マークが出ること。
 3. 赤いダイスの出目が、開発マーカーに描かれていること。
・条件をすべて満たした全てのプレイヤーは、ダイスの色と同じ色の戦略カードを1枚引きます。
・開発が進むほど、ダイスの目が増え、戦略カードを獲得できるチャンスが増えていきます。
・ポイントになるカードは、受け取ったらすぐに公開します。
・戦略カードを持てる枚数は4枚です。(ポイントカードは除く)
・5枚目を獲得し使用することができない場合、即座に山札の底に戻さなくてはいけません。

《資源の獲得》
・赤と黄のダイスの目を合計し、その数字の土地から資源を獲得します。
・開拓地からは資源カード1枚を獲得します。
・都市からは次のカード2枚を獲得します。
 丘陵:レンガ2枚
 畑:小麦2枚
 山地:鉱石1枚+貨幣1枚
 森林:木材1枚+紙1枚
 牧草地:羊毛1枚+布1枚
・交易品カードも手札に加え、盗賊が来た場合は手札の合計枚数に数えます。

《盗賊の移動》
・盗賊は蛮族が初めてカタン島に上陸するまでは移動しません。
・上陸後であれば、ダイスの合計値が7の場合、盗賊が移動します。
・全員の手札の枚数を確認し、8枚以上あるプレイヤーは手札を半分捨てます。
・奇数の場合は端数切捨です。例えば資源が9枚あれば4枚捨てます。

a) 資源/交易品の交換

・交換/交渉のルールは基本ルールと変わりませんが、交易品カードも資源カードと同様に扱います。
・銀行との交換として、同じ種類の交易品4枚で、資源1枚か交易品1枚と交換できます。
・3:1の港を使えば、同じ種類の交易品3枚で、資源1枚か交易品1枚と交換できます。
・ある資源の2:1の港を使えば、同じ種類の資源2枚と交易品1枚を交換することもできます。
・戦略カードは交換できません。

b) 街道/開拓地/都市の建設

・基本ルールと同様に建設できます。

● 街道の建設
・木材1枚+レンガ1枚を支払い、街道コマを自分の自分の街道、開拓地、都市につなげて置きます。
・他のプレイヤーの開拓地などが間にある状態では建設できません。

● 開拓地の建設
・木材1枚+レンガ1枚+小麦1枚+羊毛1枚を支払い、開拓地コマを自分の自分の街道につながっている交差点に置きます。
・すでに開拓地や都市がある交差点と隣り合うところには置けません。つまり、隣り合う3つの交差点には、誰のものであれ開拓地や都市があってはいけません。

● 都市の建設
・小麦2枚+鉱石3枚を支払い、開拓地コマを都市コマに置き換えることができます。
・都市にすると得られるカードが2枚になります。

c) 城壁の建設

・レンガ2枚を支払い、自分の都市に取り付けることができます。
・ダイスの合計が7の場合、手札が8枚以上あると半分に減らしますが、城壁1つにつき安全な手札が2枚増えます。
(城壁が2つある場合、11枚までがセーフで、12枚以上だと半分にしなくてはいけません)
・蛮族によって都市を失うと、その都市の城壁も失います。

d) 小騎士の配置、活動状態化

● 小騎士の配置
・鉱石1枚+羊毛1枚を支払い、非活動状態の小騎士1体をボードに配置します。
・置くことができる場所は、自分の街道沿いの交差点です。
・開拓地などと違い、隣の交差点に開拓地や都市があっても配置できます。
・都市は他プレイヤーの街道を分断することができます。分断されると、その先に建設することができなくなります。
・小騎士は2体しかいないため、2体配置済みの場合は、今いる騎士を中騎士に強化する必要があります。

● 活動状態にする
・小麦1枚を支払い、騎士1体を活動状態にすることができます。(ヘルメットを取り付ける)
・この手番に配置した騎士でも可能です。
・活動状態になった騎士は、次の手番以降に騎士アクションを実行できます。その手番では実行できません。

● 騎士を強化する
・鉱石1枚+羊毛1枚を支払い、小騎士を中騎士にできます。
・同様に中騎士を大騎士にすることができますが、「要塞」を建設している必要があります。
・この手番に配置した騎士でも可能です。
・活動状態でも非活動状態でも可能です。
・1手番につき1体の騎士は1回しか強化できません。

e) 都市の開発

・開発は開発ボードと3色の開発マーカーで行います。
・各分野は1〜5までの5段階があり、順番に行う必要があります。
・開発に必要な交易品の種類と枚数は、各開発マーカーに描かれています。
・そのコストを支払い、マーカーを裏返すことで対応する建物が建設されたことになります。
・マーカーの表にある赤いダイスは、ダイスを振った際に戦略カードを獲得するために必要な目を表しています。
・開発が進むほど、ダイスの目が増え、戦略カードを獲得できるチャンスが増えていきます。
・第3段階を開発すると、その隣に描かれている特殊な効果が使えるようになります。

《第3段階》特殊効果
● ギルド効果
・交易品を2:1で交換できるようになります。
・同じ種類の交易品2枚を、好きな資源か交易品1枚と交換できます。
● 要塞効果
・中騎士を大騎士に強化できるようになります。
● 水道
・ダイスによって資源を獲得できない場合、好きな資源1枚を獲得できるようになります。
・盗賊で資源の産出が止められている場合でも取ることができます。
・7が出た場合は取れません。

《第4段階》メトロポリス
・3つの分野のいずれかで第4段階の建物を建設した最初のプレイヤーは、自分の都市をメトロポリスにすることができます。
・メトロポリスになった都市は4勝利点になります。(都市2点+メトロポリス2点)
・他のプレイヤーが先に第5段階まで開発を進めると、メトロポリスがそのプレイヤーに移ります。
・メトロポリスを持っているプレイヤーが第5段階まで開発を進めると、メトロポリスを確保できます。
・メトロポリスには全体で3都市しかなれません。1人のプレイヤーが複数持つことができます。
・都市が1つしかないプレイヤーが都市をメトロポリスにしたら、他の2分野は第3段階までしか開発できません。第4段階の開発は他の都市を建設した後になります。(獲得するメトロポリスを配置できないため)

f) 戦略カードの使用

・戦略カードはダイスを振った際に条件を満たすと獲得できます。
・自分のターンであれば、戦略カードを何枚でも使用することができます。
・「錬金術師」以外のカードはダイスを振った後に使用します。
・この手番に引いたカードでも使用できます。
・使用した戦略カードは、山札の底に戻します。

g) 騎士アクションの使用

・前のターンまでに活動状態になっていた全ての騎士が1アクションずつ実行できます。
・活動状態になったターンにはアクションを行えません。
・アクションを実行した騎士は非活動状態になります。(ヘルメットを取る)
・小麦を払えばすぐに活動状態に戻すことができます。

● 移動する
・騎士の出発点と到着点は自分の街道で繋がっている必要があります。
・1つの交差点には1体の騎士しか置けません。
・他のプレイヤーの騎士がいる交差点を通り抜けることはできません。
・移動が終わった騎士は、非活動状態になります。
・騎士がいる交差点に開拓地を建設したい場合、騎士を動かさないといけません。

● 騎士を追い払う
・他のプレイヤーの騎士がいる交差点に移動して、騎士を追い払うことができます。
・追い払うことができるのは、自分の’騎士よりも弱い騎士だけです。(大騎士>中騎士>小騎士)
・追い払われた騎士は、自分の街道沿いの空いている交差点へ移動します。所有者が移動させます。追い払われた騎士の活動状態は変わりません。
・もし、自分の街道沿いの空いている交差点がない場合、その騎士はボードから取り除かれてしまいます。
・追われて移動する場合も、移動のルールに従います。

● 盗賊を追い払う
・活動状態の騎士は、隣接する3つの土地の盗賊を追い払うことができます。
・追い払われた盗賊は、追い払ったプレイヤーが任意の土地に配置し、隣接する開拓地か都市を持ったプレイヤー1人からカード1枚を奪います。
・追い払った騎士は、非活動状態になります。
※ 蛮族が来るまでは、盗賊を砂漠から追い出すことはできません。

【蛮族と戦う】

・蛮族の船が赤枠のマスに到達した場合、カタン島全体で活動状態の騎士と戦闘が始まります。
・蛮族の強さは、カタン島全体のメトロポリスも含む都市の数です。
・カタン島の騎士の強さは、活動状態の全ての騎士の側の三角の数です。
・両方の強さを比べて勝敗を決めます。
・戦闘の後、勝敗にかかわらず、全ての騎士を非活動状態にし、蛮族コマはスタート地点に戻します。

《蛮族の勝利》
・蛮族の方が強い場合、蛮族の勝利となります。
・都市を持っているプレイヤーの中で、活動状態の騎士の数が最も少なかったプレイヤーの都市を蛮族が襲撃します。
・最も少ないプレイヤーが複数いる場合、その全てのプレイヤーが襲撃を受けます。
・開拓地しかない場合は襲撃を受けません。メトロポリスも襲撃を受けません。
・襲撃を受けたプレイヤーは、自分の都市1つを開拓地に戻さなくてはいけません。城壁があった場合、それも取り除きます。
・都市が1つもなくなっても開発状態はそのまま維持されます。開発を進めるには、都市を作る必要があります。
※ 開拓地を5つ持っているプレイヤーの都市が開拓地に戻される場合、コマが足りません。その都市のコマを倒すことで縮小されたことを示します。都市に戻す場合は、通常通りに鉱石3枚+小麦2枚のコストを支払います。

《カタン島の勝利》
・カタン島の方が強いか同じだった場合、カタン島の勝利となります。
・戦闘に参加した騎士の中で、旗の三角の数が最も多いプレイヤーは、ボーナスポイントカード「カタンの救世主」を受け取ります。
・複数いる場合、全員が好きな色の戦略カードを1枚ずつ引きます。ボーナスカードはありません。

【商人】

・戦略カード「商人」が使用されると商人コマが登場します。
・カードを使用したプレイヤーは、自分の開拓地か都市に面する土地に商人コマを置ます。
・このプレイヤーは、商人がこの土地にいる限り、この土地の資源を2:1で交換できます。
・別の商人カードが使用されるまで、商人は移動しません。
・商人のいる土地に盗賊が来ても、交換は可能です。
・商人コマは1勝利点になります。

【ゲームの終了】

・勝利点の合計が13点以上になったプレイヤーは、自分の手番であれば「勝利宣言」をすることができます。
・勝利宣言すると、そのプレイヤーの勝利となります。

選択ルール 
意地悪ペーター

・戦略性が高まる、経験者のためのルールです。
・変更点は次の1つだけですが、大きくゲームが変わります。
・蛮族が到着した際、ターンプレイヤーから順番に「自分の活動状態の騎士を何体投入するか」を決めます。
・騎士を投入しないことで蛮族に勝たせ、他プレイヤーの都市を開拓地に戻させることができます。
・投入された騎士だけが非活動状態に戻ります。

リンク

基本情報

  • プレイ人数:3-4人(BEST:4人)
  • プレイ時間:90分
  • 推奨年齢:12歳以上
  • 発売時期:1998年
  • 参考価格:4,200円
  • テーマ:開拓×騎士
  • メカニクス:ダイス/陣取り/交渉/交換/モジュラーボード/セットコレクション
  • ゲームデザイナー:クラウス・トイバー