テラフォーミングマーズ

Terraforming Mars


1-5

プレイ人数

90+

プレイ時間

12+

推奨年齢

難易度

火星の地球化を目指す
傑作重量級開拓ゲーム

プレイヤーは火星のテラフォーミングを進める企業となり、様々なプロジェクトを進め、貢献度を競います。全プレイヤーが共通のパラメーターを上げていき、全てのパラメーターが上限まで達するとゲームは終了します。他プレイヤーと協力しつつ、効率よく開拓を進める必要があります。
ゲームの背景や各プロジェクトなどが事実に基づき作られているため、リアルな火星開拓を体験することができます。様々な戦略を取ることができ、世界中で大人気の作品です。

ゲームの準備 
ゲームボードの準備

・テーブルの中央に広げて置きます。
・「海洋タイル」9枚を海洋タイル置き場に重ねます。
・白いマーカー3つを次の箇所に置きます。
 - 気温-30℃(気温マーカー)
 - 酸素0%(酸素濃度マーカー)
 - 地球化指数[1](世代マーカー)

《ゲームボードについて》

● 世代
・このゲームのラウンドは世代と呼びます。
・地球化指数表の[1]のマスから上を使用し、管理します。
● 配置ボーナス
・資源やカードが描かれたマスにタイルを配置すると、その資源やカードを獲得できます。
● 海洋予定地
・青いマスは海洋タイル専用の場所です。
・基本的には他のタイルは配置できません。
● 特定都市予定地
・特定の都市のためのマスが3つあります。
・基本的には他のタイルは配置できません。
● ボーナスステップ
・気温が[-24][-20]まで上昇すると発熱を獲得し、[0]まで上昇すると海洋タイル1枚を配置できます。
・酸素濃度が[8%]まで上昇すると、気温が1段階上昇します。
・どちらもその数値まで上昇させたプレイヤーがボーナスを獲得します。
● 称号と褒賞
・条件を達成することでゲーム終了時に勝利点を獲得します。

《TRとグローバルパラメーターについて》

● TR(=地球化指数)
・地球化を進めることによって獲得する数値で、各プレイヤーの基本収入と勝利点でもあります。
・ボードの外周にある表で管理します。

● グローバルパラメーター
・各項目を上昇させることでTRを獲得します。上限を迎えるとTRは獲得できなくなります。
・全ての項目が上限を迎えるとゲームは終了します。
・各パラメーターはボード上でマーカーを置いて管理します。
[酸素濃度]
・開始時は0%で、呼吸に必要なだけの14%を目指します。
[気温]
・開始時は-30℃で、氷結せず十分に高い気温8℃を目指します。
[海洋面積率]
・開始時は0%で、地球並みの気象をもたらす海洋面積率9%(海洋タイル9枚)を目指します。

タイルの準備

・海洋タイル以外のタイルは、種類にまとめてボードの近くに置きます。

《タイルについて》

・タイルの種類によって配置にルールがあります。
・配置したマスにボーナスが描かれている場合、そのボーナスを獲得できます。

● 海洋タイル
・9枚のタイルは、12カ所の海洋予定地にのみ配置できます。
・海洋タイルを配置したプレイヤーは、1TR獲得します。
・海洋タイルには所有権はありません。
・海洋タイルに隣接してタイルを配置する際、海洋タイル1つにつき2M€を獲得します。
(2つの海洋タイルに接するように配置した都市は4M€のボーナスを獲得できます)
● 緑地タイル
・緑地タイルは、可能なら自分の他タイルに隣接させて配置します。
・隣接しておくことができない、または自分のタイルがない場合は、好きなマスに置くことができます。
・配置した緑地タイルの上にはプレイヤーマーカーを置き、所有者を示します。
・緑地タイルを配置したら酸素濃度を1段階上昇させ、プレイヤーは1TR獲得します。
・ゲーム終了時に1勝利点となり、隣接する都市には1勝利点のボーナスをもたらします。
● 都市タイル
・通常、他の都市タイルに隣接させて置くことはできません。
・配置した都市タイルの上にはプレイヤーマーカーを置き、所有者を示します。
・ゲーム終了時に1勝利点となり、隣接する緑地タイル1枚につき1勝利点のボーナスをもたらします。
● 特殊タイル
・プロジェクトカードにより配置します。
・カードの効果の通りに配置します。

資源キューブの準備

・種類にまとめてボードの近くに置きます。
・全ての資源はこのマーカーで管理します。
・種類に応じて価値が異なります。
 銅:1個分、銀:5個分、金:10個分

プロジェクトカードの準備

・左下に赤丸内に白い三角のアイコンがある『企業時代』のカードを抜き出し、箱にしまいます。
・残りをシャッフルし、裏向きの山札としてボードの近くに置きます。(プロジェクトの山)
・その隣に捨て札置き場を用意します。捨て札置き場に置く際は、裏向きで置きます。
・各プレイヤーに10枚ずつ配ります。

スタートプレイヤー

・一番最近このゲームで勝利したプレイヤーが親プレイヤーとなります。該当者がいない場合、ランダムに決めます。
・親は親マーカーを受け取ります。
・親マーカーはゲーム中に順番に移動します。
・手番は親マーカーを持つプレイヤーから時計回りで回ります。

プレイヤーボードの準備

・各プレイヤーは色を選び、その色のプレイヤーマーカー全てを受け取ります。
・ゲームボードの外周のTR表の[20]のマスにマーカーを置きます。
・プレイヤーボード1枚を受け取り、各資源の産出の[1]のマスにプレイヤーマーカーを置きます。

《プレイヤーボードについて》

・各資源のボックスにはキューブを置いて所有している資源を管理し、茶色い枠のマスの数字で産出量を管理します。
・産出量が増えたら、その資源の増えた数字分だけプレイヤーマーカーを動かします。マイナスの場合は逆に動かします。

建材:建物タグがあるカードのコストを支払う際、建材1個を2M€として使用できます。
チタン:宇宙タグがあるカードのコストを支払う際、チタン1個を3M€として使用できます。
植物:緑地タイルを配置するために使用します。
電力:余った電力は、産出フェイズで発熱に変換されます。
発熱:気温を1段階上げることができます。

企業カードの準備

・左下に赤丸内に白い三角のアイコンがある『企業時代』のカードを抜き出し、箱にしまいます。
・初心者は『初心者用企業』を使用します。
・そうでない場合、通常の企業カード10枚をシャッフルし、2枚ずつ受け取ります。

>初心者用企業の場合
・最初の手札10枚を無料で獲得できます。
・開始時の資金として42M€を受け取ります。

>通常の企業の場合
・配られた2枚のうち1枚を選び、自分の前に裏向きで置きます。選ばれなかったカードは、裏のまま箱に戻します。
・最初の手札10枚のうち、手札として残しておきたいものを、1枚につき3M€で購入します。
・選んだカードを手札として残し、選ばれなかったものを裏のまま捨て札とします。
・全プレイヤーが手札を選んだら、プレイ順に選んだ企業を公開し、開始時の資金を受け取り、手札として購入した分のM€を支払います。
・選んだ企業に追加の資源や産出量がある場合、それらを獲得します。

ゲームの開始

・最初の世代は「手番順フェイズ」と「研究開発フェイズ」をスキップします。(準備で行なっているため)
・親プレイヤーの「アクションフェイズ」から開始します。

ゲームのプレイ 
ゲームの流れ

・ゲームは複数の世代(ラウンド)に渡ってプレイします。
・各世代では次の4つのフェイズを順番に行います。
 1.「手番順フェイズ」
 2.「研究開発フェイズ」
 3.「アクションフェイズ」
 4.「産出フェイズ」
・ゲーム中、様々な方法でグローバルパラメーター(酸素濃度、気温、海洋面積率)を上昇させます。
・全てのパラメーターが上限に達するとゲームは終了します。

1.「手番順フェイズ」

・親マーカーを左隣のプレイヤーに渡します。
・世代マーカーを1つ進めます。
(最初の世代ではこのフェイズはスキップします)

2.「研究開発フェイズ」

・全プレイヤーが同時に実行します。
・各プレイヤーはプロジェクトの山から4枚引き、どれを手札として購入するかを決めます。
・購入コストは1枚につき3M€です。0〜4枚を購入できます。
・購入されなかったプロジェクトは、裏向きのまま捨て札置き場に重ねます。
・手札の上限はありません。
・山札が尽きたら、捨て札をシャッフルし、新たな山札とします。
(最初の世代ではこのフェイズはスキップします)

3.「アクションフェイズ」

・親プレイヤーから時計回りで順番に手番を行います。
・手番では1つか2つのアクションを実行するか、パスをします。
・実行できるアクションは次の7種類があります。
 A) 手札1枚の使用
 B) 標準プロジェクト1つの実行
 C) 称号1つの獲得
 D) 褒賞1つの獲得
 E) 青いアクション1つの使用
 F) 緑地タイル1枚の配置
 G) 気温1段階の上昇
・同じアクションを2回行うこともできます。
・一度パスを選択すると、その世代ではもうアクションを実行できません。
・全員がパスをすると次のフェイズに進みます。

4.「産出フェイズ」

・全プレイヤーが同時に実行します。
・全てが終わると次の世代が始まります。
● 電力の変換
・個人ボードの電力のキューブを、発熱に移動させます。
● 資源の獲得
・地球化指数(TR)+M€産出量だけ、M€を受け取ります。
・他の資源は各産出量だけ獲得し、対応するボックスに置きます。
● カードの復活
・アクションカードからプレイヤーマーカーを取り除き、次の世代で使用できるようにします。

アクション一覧 
A) 手札1枚の使用

・次の3つのステップを順番に処理します。

1.使用条件の確認
・カードの左上のコストの隣に描かれている条件を満たしている必要があります。
(資源の数や酸素濃度など様々です)
・カードの使用効果として、資源が必要な場合、それらの資源がない場合は実行できません。
・次の例外を除き、カードの効果を実際に適用できないカードは使用できません。
 - すでに最大となっているグローバルパラメーターをあげる(酸素濃度が14%に達しているなど)
 - 自分が獲得できない資源を獲得する(微生物の資源を獲得するなど)
 - 誰かの資源を除去する場合、除去できない、したくない場合(赤いフチの資源アイコン)

2. 支払いと即時効果の解決
・カードに記載されたコストを支払います。
・カードに即時効果があれば、効果を適用します。複数ある場合、好きな順番で適用します。
・産出量を変化させる効果は、必ず実行しなくてはいけません。
・赤いフチがあるものは、いずれかのプレイヤーのものを使用できます。
・特殊な資源は、そのカードの上にキューブを置くことで獲得します。(微生物や動物など)
・タイルを配置する場合は、通常の配置ルールに則ります。
・[*]があるカードには特殊ルールがあるため、対応する文章を確認します。

3. カードの配置
・使用したカードは自分の前に置きますが、カードの種類によって配置方法が異なります。
>赤のイベントカードの場合、プレイ後は裏向きにして重ねておきます。タグは全て無視されます。
>緑のオートマチックカードの場合、表向きでタグが見えるように重ねておきます。カードの効果はもう適用されませんが、タグは有効です。
>青のアクティブカードの場合、継続効果があるか、ゲーム中に使用できるアクションがあります。カード上部の効果が見えるように、ずらして重ねておきます。

B) 標準プロジェクト1つの実行

・全てのプレイヤーが実行できるものが6種類あります。
・何度でも実行できます。

1) 手札の売却
・任意の枚数の手札を捨て、その枚数と同じだけのM€を獲得します。
2) 発電所の設置
・11M€を支払い、自分の電力産出量を1上昇させます。
3) 小惑星の誘引
・14M€を支払い、気温を1段階上昇させます。
・気温が上がった場合は、自身のTRも1つ上昇させます。
4) 帯水層の解放
・18M€を支払い、海洋タイル1枚を配置し、自身のTRも1つ上昇させます。
5) 緑地化
・23M€を支払い、緑地タイルを1枚配置し、酸素濃度を1段階上昇させます。
・酸素濃度が上がった場合は、自身のTRも1つ上昇させます。
・緑地タイルにはプレイヤーマーカーを乗せます。
6) 都市化
・25M€を支払い、都市タイルを1枚配置し、自身のM€産出量を1上昇させます。
・都市タイルにはプレイヤーマーカーを乗せます。

C) 称号1つの獲得

・各称号の条件を満たしていれば、8M€を支払うことでその称号を獲得できます。
・獲得した場合、プレイヤーマーカーをその称号に配置し、獲得したことを示します。
・各称号はそれぞれ1人ずつしか獲得できず、1ゲームでは5つのうち3つまでしか獲得できません。
・各称号は、ゲーム終了時に5勝利点になります。

《称号獲得条件リスト》
1) 造星者:地球化指数(TR)35以上
2) 総督:都市タイル3枚以上所有
3) 緑地匠:緑地タイルを3枚以上所有
4) 建設師:建物タグを8つ以上所有
5) 創案主:この称号の獲得時に手札16枚以上

D) 褒賞1つの獲得

・特に条件はなく、誰でも設立することができます。
・設立するごとに投資額が高くなり、1つ目は8M€、2つ目は14M€、3つ目は20M€です。
・各褒賞はそれぞれ1人しか設立できず、1ゲームでは5つのうち3つまでしか設立できません。
・ゲーム終了時に、各褒賞の条件を確認し、順位に応じた勝利点を獲得します。誰が設立したかは関係ありません。

《褒賞条件リスト》
1) 開拓王:地図上のタイルの所有権の数
2) 銀行王:M€産出量(TRは含まず)
3) 科学王:科学タグの数(イベントは含まず)
4) 温熱王:発熱の四元数
5) 採掘王:建材とチタンの合計資源数

E) 青いアクション1つの使用

・青のアクティブカードと一部の企業には、右向きの赤矢印で示されたアクションがあります。
・この各アクションは、1世代に1度のみ使用できます。
・アクションの実行の際は、矢印の左側にコストがあればそれを支払い、矢印の右側のものを受け取ります。その後、使用済みなことを表すためにプレイヤーマーカーをカードの上に乗せます。

F) 緑地タイル1枚の配置

・植物の資源8つを使用し、緑地タイル1枚を配置し、酸素濃度を1段階上昇させることができます。酸素濃度が上がった場合、TRを1上昇します。
・緑地タイルは、(可能であれば)必ず自分の所有タイルに隣接した空きマスに配置します。
・タイルを配置した際、そのマスに震源やカードなどのアイコンがあれば、「配置ボーナス」として獲得できます。
・緑地タイルはゲーム終了時に1勝利点になり、隣接する都市に1勝利点を与えます。

G) 気温1段階の上昇

・発熱の資源8つを使用し、気温を1段階上昇させます。気温が上がった場合、TRも1上昇します。

ゲームの終了と勝者 
ゲームの終了

・3つのグルーバルパラメーター全てが最大まで到達すると、その世代の終了後にゲームも終了します。
・最後の産出フェイズ終了後に、全プレイヤーは「植物を緑地タイルに変換する」機会を得ます。
・その後に最終得点を計算します。

植物を緑地タイルに変換する

・手番順で、通常の緑地タイルの配置と同様にタイルを配置することができます。
・配置ボーナスなどの効果があれば、その効果も適用します。

最終得点

・次の5つの項目で得点を計算し、合算します。

1) 地球化指数(TR)
・TRの値がそのまま勝利点となります。
・以降、獲得した勝利点はTRマーカーを動かすことで示します。
2) 褒賞
・設立されている各褒賞の順位を確認し、1位は5勝利点、2位は2勝利点を獲得します。
・該当者が複数いる場合、その全員が獲得します。
3) 称号
・獲得した称号1つにつき5勝利点を獲得します。
4) 緑地タイルと都市タイル
・所有する緑地タイル1枚につき1勝利点を獲得します。
・所有する都市タイルは、その都市に隣接する緑地タイル1枚につき1勝利点になります。緑地タイルは誰のものでも構いません。
5) カード
・使用したカード上の資源によって獲得する勝利点を計算し獲得します。
・使用したカードに描かれている勝利点を合計し獲得します。
・使用しなかった手札は得点にはなりません。

ゲームの勝者

・勝利点が最も多いプレイヤーが勝者となります。
・同点の場合、その中で最も多くのM€を保有するプレイヤーが勝者となります。

基本情報

  • プレイ人数:1-5人(BEST:3人)
  • プレイ時間:90-120分
  • 推奨年齢:12歳以上
  • 発売時期:2016年
  • 参考価格:7,700円
  • 受賞歴:ドイツ年間ゲーム大賞(2017年ノミネート)
  • テーマ:火星開拓
  • メカニクス:タイル配置/ハンドマネージメント/プレイヤー別固有能力/ドラフト
  • ゲームデザイナー:ジェイコブ・フリゼリウス