パンデミック:科学の砦

Pandemic: In the Lab


1-6

プレイ人数

45+

プレイ時間

8+

推奨年齢

難易度

治療薬の研究にチャレンジ
傑作『パンデミック』の拡張②

協力ゲームの傑作である『パンデミック』の拡張第2弾です。「新しい役割とイベントカード」、「第1拡張の追加カード」、「立体的な治療薬コマ」、「新しいチャレンジ」、「2つのモード」ととても豪華な内容です。
研究所チャレンジではパズルのような要素が加わり、チーム対抗戦などといった新しいプレイ方法が追加されます。第1拡張まで遊びきった方におすすめしたい拡張セットです。

セット内容 
新しい役割

・追加の役割が4枚追加されます。

新しいイベント

・追加のイベントが3枚追加されます。
・全てのイベントを混ぜ、プレイヤー1人につき2枚のイベントを使用します。

猛毒株チャレンジ用追加カード

・「拡張セット:迫りくる危機」の猛毒株チャレンジに2枚のカードを追加してプレイできるようになります。
・その他の準備とプレイは変更ありません。

変異種チャレンジ:全世界大混乱シナリオ

・「拡張セット:迫りくる危機」の変異種チャレンジの難易度を上げてプレイすることができます。
・変異種出現カードを変更し、次のルールを変更してプレイします。

《準備の変更点》
・サプライの紫のコマを24個に増やします。
・「迫りくる危機」の変異種出現カードの代わりに、このセットのカードを使用します。
・都市の感染の際に、1枚目に引いた都市に紫の病原体を1個、4枚目に引いた都市に紫の病原体を2個、7枚目に引いた都市に紫の病原体を3個配置します。通常の都市の色の病原体3,2,1個は通常通り置きます。
・ゲーム開始時に、ボード上の病原体コマが24個(紫が6個)、感染カードの捨て札が11枚(都市カード9枚と変異種出現カード2枚)になります。

《プレイの変更点》
・変異種出現のカードを引いた場合、紫の病原体を1個ではなく2個配置します。
・紫の病原体の治療薬の発見には、紫の病原体コマがある都市カード1枚ではなく2枚を含む、5枚の都市カードを捨て札にします。(色の組み合わせは自由です)

《猛毒株と組み合わせの注意点》
・猛毒株と合わせてプレイする場合、紫の病原体が猛毒株になる場合があります。
・「複雑な分子構造」で治療薬の発見に追加の年カードが必要になった場合、紫の病原体がある都市のカードでなければなりません。
・「見落とし」は紫の病原体には効果はありません。
・「速度効果」は変異種のカードにも適用されます。

1つのチャレンジと2種類のプレイモード

・次の3つの遊び方が追加されます。
 A:「研究所」チャレンジ
 B:「ソロプレイ」
 C:「チームプレイ」

A:「研究所」チャレンジ 
チャレンジ内容

・治療薬は発見ではなく、研究所で開発することになります。
・チームプレイを除く、他のチャレンジと組み合わせることもできます。

ゲームの準備

・「研究所ボード」をゲームボードの隣に置きます。
・「ペトリ皿」5枚を研究所ボード上に配置します。
・「配列カード」をシャッフルし、研究所ボードの横に置いて山札とします。
・配列カードの山札から1枚引き、ボード上の研究ライン1に表向きで置きます。
・治療薬マーカーの代わりに治療薬のビンを使います。(紫のビンはバイオ・テロリストチャレンジと合わせてプレイする場合に使用します)
・各プレイヤーに、研究所の参照カードを配ります。
・役割カード「現地調査員」は使用しません。「研究者」と「疫学者」は科学の砦のものを使用します。

研究所アクションの流れ

・研究所アクションは、調査基地でのみ実行できます。
・2種類の治療薬を同時に研究することができます。
・まず「病原体の特定」アクションで開発する病原体の色を決めます。
・次に「サンプル処理」アクションでコマを皿の上からカードの上に移動させ、全てのスペースを埋めます。
・最後に「治療薬の試験」を行い、「治療薬の発見」に進みます。
・研究に使用する病原体コマは、「感染者の治療」アクションで都市から取り除いたコマを、ボード左のペトリ皿に置き、それを使用します。

ゲームの流れ

・基本ゲームと同様にアクションを実行しますが、いくつかのアクションに変更点があります。
・研究所アクションは、調査基地でのみ実行できます。

《調査基地の設置》

・設置の後、即座にボーナスアクションとして、研究所アクションを1回実行できます。
・イベント「政府の援助」で設置した場合も、その都市にいなくても、ボーナスを受けることができます。

[バイオ・テロリストと合わせてプレイしている場合]
・破壊工作で調査基地の数が配列カードの数より少なくなった場合、どちらかのラインを閉鎖します。
・テロリストがどちらかのラインを選び、配列カードを捨て札にし、コマをサプライに戻します。
《感染者の治療》
・取り除いた病原体コマはサプライに戻さずに、研究所ボード左側の2枚のペトリ皿のどちらかに置きます。
・イベントや能力などで取り除いた場合は、ペトリ皿に移動することはできません。
《病原体の特定》(研究所アクション)
・調査基地でのみ実行できます。
・手札の都市カード1枚を研究所ボードの特定スペースに置き、この研究ラインの治療薬を特定します。
・このカードの色は、配列カードに表示されているビンの色と同じでなくてはいけません。
・特定したらその色のビンを配列カードの上にのせます。
・ビンが乗っていない配列カードには病原体コマを置くことができません。
・紫の病原体の特定には、紫のコマが置かれている都市カードを使用する必要があります。
・既に特定済みの色と同じ色の病原体を特定した場合、先に配置したラインを閉鎖し、コマをサプライに戻します。
《サンプルの処理》(研究所アクション)
・調査基地でのみ実行できます。
・1枚のペトリ皿にある全ての病原体コマを、矢印の先にあるペトリ皿、または配列カードの上に、矢印の指示に合わせて移動させます。
・指示に合わせて移動させなかった病原体コマはサプライに戻します。
・移動先に元からあったコマはそのままにします。

「遠心分離皿」
・右上の「遠心分離皿」に移動させる場合、1色のコマを全て移動させ、残りの色のコマはサプライに戻します。

「選別皿」
・右下の「選別皿」に移動させる場合、各色1つのコマを移動させ、残りのコマはサプライに戻します。

「培養皿」
・中央の「培養皿」に移動させる場合、遠心分離皿か選別皿の全てのコマを移動させ、同じ色同じ数のコマをサプライから取り、数を2倍にします。
・サプライの病原体コマが足りなくなった場合、即座にゲームに敗北します。

「配列カード」
・遠心分離皿、選別皿、培養皿にある全てのコマを、どちらか1枚の配列カードに移動させます。ビンが乗っている必要があります。
・配列カードの全てのスペースに、カードの表示と一致する色のコマを配置します。灰色のスペースにはビンの色のコマを置きます。
・根絶された色のスペースには、どの色でも置くことができます。
・余ったコマはサプライに戻します。
《治療薬の試験》(研究所アクション)
・調査基地でのみ実行できます。
・研究ラインの試験スペースに、ビンの色と同じ都市カードをもう1枚配置します。
・この都市には、少なくとも1つの病原体コマがある必要があります。
・この都市の病原体コマを1つ取り除き、サプライに戻します。
・「変異種」チャレンジの全世界大混乱シナリオの場合のみ、紫の病原体の試験には紫のコマが置かれた都市カードが必要です。それ以外の場合、試験にはどの都市カードでも使用できます。
《治療薬の発見》
・特定と試験が完了し、配列カードの全てのスペースにコマが配置されたら、その治療薬を発見する準備ができました。
・調査拠点にて、同じ色の都市カードを通常の5枚ではなく3枚を捨て札にすることで、治療薬を発見できます。(科学者の場合は2枚になります)
・紫の病原体の発見の際には、どの色のカードでも可能で、その都市に紫のコマがある必要もありません。
・治療薬のビンをゲームボードの発見された治療薬のスペースに移動します。
・研究所ボードの配列カードは捨て札にし、その上のコマをサプライに戻します。
・配列カードの山札から新しいカードを引き、新たなラインを用意します。
《病原体の配列》(研究所アクション)
・調査基地でのみ実行できます。
・配列カードの山札からカードを1枚引きます。もし山札がなくなった場合、捨て札をシャッフルして新たな山札を作ります。
・引いたカードを開いているラインに配置するか、今ある配列カードと入れ替えるかします。
・2つ目の調査基地ができるまでは、2つ目のラインは使えません。
・入れ替える際、ビンの色が異なる場合、上のコマは全てサプライに戻します。同じ場合はコマを置き直します。置き切れなかったコマはサプライに戻します。

勝利条件と敗北条件

・条件は変わりません。

[勝利条件]
・4つの治療薬を発見すること

[敗北条件]
・次の場合、即座にゲーム終了となりプレイヤー全員が敗北します。
 1.アウトブレイクが発生した際、マーカーがドクロのスペースに到達した場合
 2.「病原体コマ」を配置する際、ストックのコマが足りない場合
 3.プレイヤーカードを2枚引く際、2枚カードが引けない場合

《例外》
・非常に稀なケースですが、プレイヤーカードがなくなってゲームが終了した際に、治療薬が発見されていない病原体コマがどの都市にもない場合、プレイヤーの勝利となります。
・病原体コマが1つ以上ないと、治療薬を発見することができないためです。

B:「ソロプレイ」 
概要

・1人用ゲームでは、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)の助けを借りて、1人で全ての病原体を戦います。
・バイオ・テロリスト以外のチャレンジと組み合わせることができます。

ゲームの準備

・次の点を除き、2人ゲームと同様に準備します。

《プレイヤーカード》
・イベントカードを取り出し、都市カードだけをシャッフルし、難易度に応じた次の枚数のカードを捨て札にします。
 入門:8枚、標準:12枚、英雄:14枚、伝説:16枚
・同じ色のカードが7枚以上出てしまった場合は、6枚以下になるようにやり直します。

《イベントカード》
・「特命」は使用しません。
・ランダムに4枚を選び、プレイヤーカードに混ぜます。

《役割カード》
・通信指令員、研究員、疫学者、現地連絡員、テロリストは使用しません。
・残りのカードをシャッフルして、役割をランダムに1枚選びます。
・CDCの役割カードを手元に置き、自分の手札とCDCの手札4枚を用意します。

《プレイヤーコマ》
・CDCにはコマはありません。

ゲームの流れ

・CDCと知識の共有はできません。
・自分の手番終了後、CDCアクションを1つ実行できます。
・CDCは、通常手番終了時のプレイヤーカードを引くことも、感染カードを引くこともしません。

《CDCアクション》
・次のうち1つのアクションを実行します。
・研究所チャレンジを合わせてプレイする場合、CDCアクションの代わりに研究所アクション1回を実行することもできます。

プレイヤーの移動

・プレイヤーコマを移動アクションを使って移動させることができます。
・カードを使って移動する場合は、CDCの手札のカードを使用します。
役割の変更
・プレイヤーが調査基地にいる場合、プレイヤーの役割を変更することができます。
データの交換
・プレイヤーが調査基地にいる場合、CDCの手札の都市カード1枚と、プレイヤーの手札の今いる都市と同じ色のカード1枚を交換できます。
カードを引く
・プレイヤーカードの山札から1枚引き、CDCの手札に加えます。
・エピデミックカードを引いた場合は、それを解決します。
・CDCの手札上限も7枚です。
治療薬の発見
・CDCの手札から同じ色のカード5枚を捨て札にすることで、その色の治療薬を発見することができます。

勝利条件と敗北条件

・条件は変わりません。

[勝利条件]
・4つの治療薬を発見すること

[敗北条件]
・次の場合、即座にゲーム終了となりプレイヤー全員が敗北します。
 1.アウトブレイクが発生した際、マーカーがドクロのスペースに到達した場合
 2.「病原体コマ」を配置する際、ストックのコマが足りない場合
 3.プレイヤーカードを2枚引く際、2枚カードが引けない場合

C:「チームプレイ」 
概要

・4人または6人のプレイヤーを、2つまたは3つの敵対するチームに分け、より多くの名声を稼ぐことを目標にプレイします。
・「バイオ・テロリスト」と「研究所」以外のチャレンジと合わせてプレイできます。

ゲームの準備

・次の点を変更し、通常通りに準備をします。

チーム分け

・1チームにつき2人ずつのチームに別れ、各メンバーは隣り合って座ります。
・各チームは参照カード1枚を受け取ります。
目標カード
・シャッフルし各チームに1枚ずつ裏向きで配ります。
・目的内容は相手チームには秘密です。
役割カード
・各チームに3枚ずつ裏向きで配ります。
・各チームはその中から2枚を選び、同時に公開し、その色のコマを受け取ります。
イベントカード
・プレイヤー1人につき2枚のイベントカードを使用します。
猛毒株
・猛毒株チャレンジと合わせてプレイする場合、「見落とし」のエピデミックカードは使用しません。
ボーナスカード
・10枚をシャッフルし、使用するエピデミックカードと同じ数を使用します。
・エピデミックカードと同様にボーナスカードを混ぜます。
・ボーナスカードは、自分のチームの手番にしか使用できません。
役割マーカー
・14枚のマーカーをボードの近くに配置します。
・2枚の猛毒株の報酬マーカーと2枚の変異種の報酬マーカーは、それらを使用しない場合は使用しません。
感染率マーカー
・通常の[1]ではなく、左から3番目の[2]から始めます。
調査基地
・各チームに1つの基地が与えられます。
・アトランタ以外に設置し、全チームが使用できます。
先手チーム
・ランダムに決め、先手チームから反時計回りで、調査基地1つとプレイヤーコマを配置します。
・基地は、アトランタから3接続以内で、他チームの基地から3接続以上離れている必要があります。

ゲームのプレイ

・各チームは、チームの手番を時計回りで順番に行います。
・チームの手番では、合計6アクションを2人で分けて行います。(2回と4回、3回ずつ、4回と2回)
・チーム内の順番は、時計回りで席の順です。
・「ゼネラリスト」は1アクション多くアクションを行うことができます。
・チームの全アクションの実行後、各チームのプレイヤーは順番にプレイヤーカードを1枚ずつ引き、エピデミックを通常通りに解決します。
・その後、チームで感染の処理を1回行います。
・感染率は[4]までしか上がりません。

アクション

・次のアクションを変更して行います。

《知識の共有》

・他チームと知識の共有をする場合、1アクションではなく2アクション消費します。
・チーム内であれば、1アクションで行えます。
《調査基地の設置》
・通常の調査基地を、チームの基地がある場所に設置することができます。
《シャトル便》
・自チームの調査基地でのみ行えます。
《治療薬の発見》
・自チームの調査基地でのみ行えます。
・6人のチーム戦では、必要な都市のカードが1枚少なくなります。
《イベントカード》
・同時にイベントカードを使う場合、手番チームから順番に使用します。

報酬

・チームの手番中に、治療薬の発見や根絶を行なった場合、対応する報酬マーカーを受け取ります。
・報酬マーカーは自分の前に置いておき、ゲーム終了時の名声ポイントになります。

勝利条件と敗北条件

・敗北条件は変わりませんが、勝利条件が変更され、名声ポイントの計算を行います。

[勝利条件]
・次の場合、名声ポイントの計算に進みます。
 1.4つの治療薬を発見すること
 2.3つの治療薬を発見し、それらを根絶する

[敗北条件]
・次の場合、即座にゲーム終了となりプレイヤー全員が敗北します。
 1.アウトブレイクが発生した際、マーカーがドクロのスペースに到達した場合
 2.「病原体コマ」を配置する際、ストックのコマが足りない場合
 3.プレイヤーカードを2枚引く際、2枚カードが引けない場合

名声ポイントの計算

・全チームが目標カードを公開し、表示の通りにポイントを計算します。
・そのポイントに報酬マーカーのポイントと、保有していたボーナスカードのポイントを加算します。
・最も獲得したポイントが多いチームの勝利となります。
・同点の場合は、勝利を分かち合います。

リンク

基本情報

  • プレイ人数:1-6人(BEST:4人)
  • プレイ時間:45分
  • 推奨年齢:8歳以上
  • 発売時期:2015年
  • 参考価格:4,000円
  • テーマ:ウィルス×治療
  • メカニクス:協力プレイ/固有能力/ハンドマネージメント/チーム戦
  • ゲームデザイナー:マット・リーコック/トーマス・レーマン